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アベノミクスとは

経済   403 Views

アベノミクスとは安倍晋三首相による経済政策を表す造語として用いられています。

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安倍とエコノミクスを組み合わせた言葉で、エコノミクスとは経済学や経済分析と言う意味を表しています。2012年の衆議院選挙前から盛んに使われだした言葉です。

 

アベノミクスでは3本の矢と称して、3つの政策を掲げています。

1つ目は「大胆な金融政策」によるデフレ脱却と円高への対処、

2つ目は「機動的な財政出動」による公共投資の再開と国土強靭化、

3つ目は「民間投資を喚起する成長戦略」による景気回復、

となっています。

 

このアベノミクス政策の目的は現状の日本が抱えた問題への対処として考えられています。

 

バブル崩壊後経済成長は鈍化し、マイナス成長と言うデフレ状態となりました。リーマンブラザースの破綻から発した世界不況で各国の為替は安くなる中、日本円だけが高くなる現象で輸出産業は大きなダメージを受けてしまいました。

 

 

民主党が政権を取ると公共投資は極端に控えられるようになり、老朽化した道路や設備は修繕出来ず、東日本大震災の復興に対する政府対応の遅れが問題視されていたのです。

 

 

こうした問題に対処する為に3本の矢であるアベノミクスが提唱され、選挙で指示を得る事で実際に動き出したのです。

 

 

アベノミクスでは行なっている事は基本的には経済政策の範疇です。日本は国債の発行額が1000兆円を超える借金大国なのです。借金を減らす為に予算を減らす事で対応しようとした民主党の経済政策は殆ど効果が無く残念な結果に終わりました。

 

 

経済か回復すれば税収が増えるので借金が返済出来ると考えるアベノミクスでは、疲弊してしまった経済を活性化させ、適正な為替を維持して国際競争力を取り戻し、直接お金を使って内需を刺激しようとしているのです。

 

 

今までもこれらの政策がなかった訳ではありませんが、同時に行う事でそれぞれの効果を倍増する3本の矢として、強気な姿勢で政策実行としているのがアベノミクスの特徴と言えるのです。

デフレの悪癖とインフレ誘導

デフレ経済の問題点はお金の価値が上がってしまう事にあります。

 

去年100円で買えた商品が今年は90円になるかもしれないので、今必要なければ買わないと言う選択をして預金に回すのです。

その証拠に日本の預金残高は世界でのトップクラスで、ずっと上がり続けてきたのです。

 

しかし、企業にとってデフレは最悪の状況になります。商品を安くしないと売れないのでコストを下げなくてはいけません。このコストには人件費も含まれますので所得は下がってしまうのです。所得が下がった人は将来が不安になるのでお金を使いません。

 

すると物が売れなくなるので値下げをしなくてはいけなくなるのです。これがデフレスパイラルと言う悪循環です。

ただし、デフレスパイラルを警戒していた日本ではそのような強いデフレにはなっていませんでした。

長引く弱いデフレ景気でじわじわと痛みを感じていたと言うのが正確な状況でしょう。

 

アベノミクスではデフレを脱却して適正なインフレに誘導する事を目標としています。インフレでは物の価値は上がりお金の価値は下がるので、必要な物を買うのは今の方が良いのです。未来には価格が上がってしまう可能性が高いので早い方が得だと思われるのです。物の価値が上がりお金の価値が下がると給与を上げなくてはいけません。

 

そしてお金の価値が下がるとより多くの人を雇う事も出来ます。管理された適正なインフレは経済を円滑に回して、景気を良くしてくれると考えられているのです。

 

 

輸出産業と円安

日本は長い間円高の状況下に苦しみました。日本は国土が小さく国内での消費に限りがあります。その為多くの輸出産業が海外に利益を求めて営業しているのです。代表的なものは自動車産業や家電産業です。

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ジャパンブランドとして世界での有数のブランドに成長したこれらの産業にも円高は大きな打撃を与えました。1ドルが110円だった時に100ドルの商品は11000円で売った事になります。

 

しかし円高で1ドルが78円になってしまうと100ドルで7800円にしかなりません。全く同じ商品が11000円で売れるのか7800円で売れるのかを考えれば高い方が良いのは誰の目にも明らかでしょう。

 

そして為替レートによる競争力の違いが大きくなります。同じコストを掛けて同じような商品を生産しても為替の影響ではるかに高い値段で売るしか出来なければ、安い製品に需要が流れるのは当然です。ここ数年の世界での韓国ブランドの躍進の背景には自国通貨を安く抑えて国際競争力を確保した韓国政府の戦略もあったのです。

 

円高で1ドル80円前後が長引来ましたが2013年5月に1ドル102円台に円安が進行しました。これだけで2割の売上が輸出産業には増えるのです。去年8000円で売っていた商品が10200円で売れるのですから、輸出産業にとっては待ちに待った状況と言えるでしょう。

 

8000億円の売上があった企業は1兆円に売上に変貌します。為替の影響だけで2000億円増えるのですから、輸出産業にとっては歓迎すべき円安と言う事になるのです。

 

ジャパンブランドの復活は始まったばかりです。為替の影響力がどれ程強いかを痛感した日本の産業のこれからに期待する事にしましょう。

 

 

円高と円安のバランス

為替のバランスは表裏一体です。円安が輸出産業にとっては歓迎するべき事なのですが、輸入産業にとってはコストが増える事に繋がります。

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日本には資源が少ないので多くの資源を輸入に頼る事になりますので、製造業の原価が上がってしまうのです。

結果的に製品の値段にも反映されますので物価上昇を招く事になります。物価上昇する経済をインフレと呼びますので、それ自体は当初からの目標ではあります。

 

しかし、デフレで商品の価格が安くなっていた時期から、急激に物価上昇を招いてしまうと混乱が生じてしまいます。何故ならば所得が増えていない段階で物価だけが上がると生活が苦しくなってしまうのです。日本は輸出産業に重点がある国ですから、円安になる事は歓迎されるべきでしょう。

 

しかし、現在起こっている急激な円安には警戒をしなくてはいけません。円安とは他国の通貨を買い円を売ると言う事ですので、円の価値が相対的に下がる事を意味します。急激に円安が進んでしまうと経済に弊害をもたらす可能性があるのです。出来るだけゆっくりと円安が進行して、適正な為替を維持してくれるのが一番良いのですが、市場は時として予想外の動きをします。

 

円売りが行き過ぎてしまうと通貨危機に発展して国家の破綻を招いてしまっては元も子もないのです。適正な為替水準を維持する為には日本の経済が回復して、円に対しての信用を確保する必要があります。中身の無い景気回復では信用されないのですから、十分な注意をする必要があるのです。

 

 

所得と経済

個人の所得が増えなければ経済に良い効果は余り出て来ません。お金に余裕がなければ人は将来に備えて貯蓄を優先してしまうのです。一部の富裕層や景気の良い業種だけが潤っても経済効果はたかが知れていますが。

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国民全体の所得が増えて消費が活発に行われる事が景気にとって一番良いのです。近年問題となってきた所得格差や不安定雇用は現実として低所得な人の増加を招いてきました。低所得な人は使えるお金に限りがありますし、将来の計画が立てられないでしょう。少子化の問題もこれらが原因になっている部分があるのです。企業が利益を増やせば人件費にそれが周り、所得が増える事になります。

 

しかし、長引いた不景気の影響で債務が増えている企業は簡単に人件費を増やす事が出来ないでしょう。赤字決算が続いていたのであれば数年は過去の赤字の相殺で税金を免れますので、税収が増えるのも景気回復後数年は必要となります。景気を回復して個人所得を増やす為には相応の時間を必要とするのです。

 

アベノミクスが目指す政策で景気を上向きに出来たとしても所得や税収が増えるのはまだまだ先の話となってしまいます。その前に物価上昇があれば生活不安から消費が冷え込んでしまう可能性もあります。経済政策には時間が必要であり、時には追加政策でテコ入れをしないと効果が半減してしまう事もあります。

 

また多くの問題が複合的に関わるので総合的な判断を必要としているのです。我々の生活に景気が感じられるのには時間が必要ですが、デフレよりはずっと良い未来を期待して待ちましょう。

 

 

公共事業がもたらす物

アベノミクスでは公共事業に積極的に投資をしています。民主党政権下では緊縮財政を主としていましたので数々の公共事業が中止や再検討されました。

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無駄を省くのは良い事なのですが景気にとっては悪影響もありました。道路整備や公共設備の建設に携わっていた企業の多くは経営が苦しくなってしまったのです。また建設が決まっていた事業の中止はそこで働く予定だった労働者の機会を失わせる事になってしまいました。

 

安倍政権では公共事業を行う事で経済に刺激を与える目的があります。現に東日本大震災の復興で公共事業が行われていた宮城や福島、岩手の太平洋岸の地域は復興特需で賑わっています。労働力が遠方からも流入してきていますので、その経済効果は全国に及ぶのです。

 

高度成長期に建設された多くの設備が耐用年数を過ぎて老朽化が進んでいます。これらを維持管理するのは国の仕事ですので、国民の安全や利便性の為にも公共事業は必要なのです。

 

 

私が仕事で利用していた県境に近い国道は予算削減の影響で道路脇の草を刈らなくなりました。夏場になると草が伸びて歩道を超えて車道まで出ています。歩行者はそれを避けなくてはいけませんので車道を歩く事になるのです。

 

子どもやお年寄りがトラックが頻繁に往来する車道を歩く姿を見て、せめて危険な場所位は対策をすれば良いと思いましたが、草は伸び放題のままでした。必要なお金はちゃんと使って、無駄なものは省いて欲しいと思うのは国民の気持ちでしょう。アベノミクスがそれを実現してくれる事を願わずにはいられません。

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